2018年08月01日

オハ47 506

数多いオハ47の中でも、1973年から北海道に渡り現地のスハ45に仕様を合わせて二重窓化、発電機のギャドライブ化等を行った500番代車です。501〜508の8両が改造されました。画像506号はさらに43系客車では珍しい非近代化車でした。
オハ47_506.jpg
1980.9 大沼公園

本州用の在来型客車では、元々が二重窓の代わりに、蒸気機関車の煤煙に含まれる燃えかす侵入を防ぐ網戸、または鎧戸が付く構造でした。網戸は蒸気全廃後、殆どの車で撤去されましたが、二重窓化については、このスペースに窓枠を後付すれば、比較的容易に対応出来たものと思われます。気動車、電車と異なり、在来型客車の北海道向け転用改造は多々見られました。JRとなってからもJR東日本からJR北海道に譲渡された「SLニセコ号」用客車オハ47、スハフ42、オハフ33の改造例があります。話に聞いた所では、道内でライダーハウスとして利用されていた客車から、二重窓の窓枠を取り外して流用整備されたそうです。
タグ:オハ47 506
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オハ47 2233

オハ47はスハ43の台車をTR47から、TR23またはTR34に振り替えた客車です。
1950年代後半、主に戦前製客車の台車を流用し、車体を新製の上、登場した10系寝台車のオハネ17(→冷房化でスハネ16)、食堂車オシ16との間で交換が行われました。当時、客車の軽量化を求められていた時代背景もあり、オハ47は全部で328両と同車改造やオハ46への編入を受けずに残った、元来のスハ43を上まわる陣容となりました。
オハ47_2233.jpg
1982.11 福井

写真は急行「越前 」(上野ー福井)に運用されていた時代のオハ47 2233。洗面所の窓は急行形電車のグリーン車や近郊形電車でみられる固定式に改造されていた例です。43系客車は上越新幹線が開業した1982年11月ダイヤ改正の比較的遅い時期まで札幌や上野、名古屋発着の定期急行列車に使われていました。

※1982年11月改正直前までのスハ43系使用、定期客車急行
「利尻」札幌ー稚内、「大雪」札幌ー網走、「まりも」札幌ー釧路
「鳥海」上野ー秋田(羽越本線経由)、「妙高」上野ー直江津(長野ー直江津は普通列車)、
「能登」上野ー金沢(長岡経由)、「越前」上野ー福井(長野経由)
「きそ」名古屋ー長野(下りは直江津行き、長野から普通列車)

所定運用ではスハ43系使用でしたが「妙高」ではオハ35系、「きそ」では10系座席車が連結されていることも実際はありました。
タグ:オハ47 2233
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スハフ42 522

緩急車不足により、1978年にスハ43 700番代の712・716号(元スハ43 291・435)をスハフ42に再改造したのが、スハフ42 521および522です。便洗面所がない方の窓1つ分の座席を撤去し、デッキ内側に車掌室を設けた形態で、オリジナルのスハフ42とは外観・窓配置が異なります。独自の番代区分は行われず北海道用に転用改造されたスハフ42 500番代の追番となりました。
スハフ42_522.jpg
1984.8 網走

なお、この車とは別のスハフ42 519も元はスハ43で521、522号と同じ形態ですが、こちらは本州時代、先だって緩急車化され、一旦スハフ42 400番代(スハ43 482→同2482→スハフ42 2404)を経て、改めて北海道向けの500番代へ再改造・編入されました。
客車を編成する上での緩急車は欠かすことが出来ず、需給の関係から、同様の改造例は他の系列、形式でも数多く発生しました。また、改造では番代区分や形式変更を伴う場合と、伴わない場合とがあったり、在来型客車の変遷をより一層、複雑にしています。
タグ:スハフ42 522
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