2017年09月17日

LTOテープドライブの使い方4

4、基本操作


☆カートリッジのフォーマット
新品のカートリッジを最初に使用する場合、フォーマットを行いLTFSボリュームを作成する必要があります。
※ドライブメーカー提供のドライバ自身でも、一連の操作は可能ですが、ここではRapid CopyとLTFS Quick Toolsでの使用方法に限って記しています。

LTFS Quick Tools(以下Quick Tools)を起動させて、ドライブにカートリッジを挿入します。
カートリッジの装填が終わったら、Quick Toolsのフォーマットタブからカートッジ名をつけて、フォーマット実行ボタンを押します。確認のメッーセジが現れて、OKを押せばドライブが動き出してカートリッジのフォーマットを始めます。
フォーマット.jpg

フォーマットが完了しました。
フォーマット完了.jpg

Quick Toolsのマウントタブからカートリッジのマウントを実行すると、デスクトップにカートリッジ名のアイコンが現れます。
マウント.jpg

ltfsボリューム.jpg


☆ファイル、フォルダをカートリッジに記録する。
Quick Toolsを立ち上げたまま、Rapid Copyを起動させます。

コピー元:カートリッジにバックアップしたいファイル、フォルダを指定します。また、ドラッグ&ドロップ操作で複数のファイル、フォルダをコビー元ウィンドウに指定することも可能です。

コピー先:にはデフォルトでドライブにマウントされたカートリッジが指定されます。
コピー開始.jpg

実行ボタンを押すと、ドライブが記録を始めます。環境を満たしていれば、ほぼスペック通りの転送速度で記録されます。LTO5カートリッジの場合、最大容量を記録するには約3時間かかります。
コピー中.jpg

正常に記録が終わると、Rapid Copyのステイタス項目が緑に変わり、Finishedと表示されます。
コピー完了.jpg

カートリッジ名のアイコンをクリックすると、通常のHDDボリュームと同様に記録されたファイル、フォルダを確認出来ます。(不用意にファイルをクリックすると、都度、記録領域へテープが走り出すので、必要ない場合はしないように!!。 )
書き込み完了.jpg

記録後にカートリッジを取り出す場合は、Quick Toolsのアンマウントボタンを押します。
アンマウント.jpg

中のテープが巻き取られてドライブからカートリッジが排出されます。
eject.jpg


☆カートリッジから記録内容を読み出す場合は?
カートリッジから保存ファィルやフォルダを読み出す(復元)際は、Rapid Copyコピー元とコピー先を逆に指定します。マウント直後にドライブがテープ上のINDEX情報を読み込むので、ファインダーから記録内容を閲覧できるまで多少時間を要します。


☆その他
空のカートリッジの場合は、記録条件設定(差分・上書き・・・)に関わらず、コピー元のファイル、フォルダすべてが記録されます。

ベリファイ項目にチェックを入れて書き込みを行うと、ドライブが記録終了後、続けて元データとテープ上に記録されたデータの照合を行います。(環境設定のMD5モードで所要は2倍になります。)
ベリファイ時.jpg

                                            
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LTOテープドライブの使い方3

3、導入編


☆ホストカードの取り付け
Mac本体を環境設定からスリープ、節電モードが機能しないよう解除します。
環境設定.jpg

コンセントを抜いた状態でMac本体の拡張スロットにSASホストアダプタを取り付けます。最も帯域幅が広いPCI-Eレーンを取付け先に選びます。(書くまでもありませんが、うっかり通電状態で作業しないように。故障や感電の危険を伴います。)
※使用例ではThunderbolt付のMacとの接続のため、外部用の拡張シャーシに取り付けています。
pcie_box.JPG

Macに取り付けたホストアダプタとLTOドライブ間をSASケーブルで接続します。

電源をLTOドライブ、Mac本体の順に投入して起動します。

ホストアダプタのドライバをインスール、Macを再起動します。

☆アプリケーション・ドライバのインストール
ホストアダプタに付属のドライバをインストールします。
ATTOドライバ.jpg

ドライブメーカーからダウンロードしたLTFSドライバをインスートル、Macを再起動します。
※ドライブや製造時期によっては、ファームウェアの更新が必要な個体もあります。各メーカーのサイトをチェック下さい。
LTFSインストール.jpg

Macを起動後、システムリポートのSAS項目にホストアダプタとドライブ名が正常に表示されていればOKです。
このmacについて.jpg

Rapid Copyおよび、LTFS Quik Toolsをインストールします。
ツール.jpg

Finderの環境設定からデスクトップ表示項目:接続中のサーバーにチェックを入れておきます。これを入れておかないと、デスクトップにカートリッジ名のアイコンが表示されません。
Finder環境.jpg
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LTOテープドライブの使い方2

2、システム導入に最低必要な物について


☆LTOドライブ本体(LTO5以上〜 単体・SAS仕様)
ドライブはどのメーカー製品も大きく分けて二つタイプがあります。一つはサーバーに組み込む内蔵タイプ。二つ目は外付けのDVD/BDドライブを、一回り大きくしたような筐体に収めた単体ドライブ(シングルドライブ)。筐体には電源や冷却機能もあり、後者の方が価格は高くなります。

なお、このサイトではLTFSファイルシステムでの小的規模での利用を前提にしていますので、その対応上、LTO5以上の単体ドライブでなければいけません。中でもLTO5はドライブ本体やメディアの価格もこなれており、最も導入しやすい世代デバイスです。

このサイトで使用例の製品 TANDBERG DATA社 3520-LTO (LTO-5 HH外部SASドライブキット)

製品サイト:http://www.tandbergdata.com/jp/index.cfm/products/tape-drives/lto-drives/lto-5-hh/
 draive.JPG

ドライブ裏面には、データの入出力コネクタが付いており、主にSAS(Serial Attached SCSI)、FH(ファイバーチャンネル)の各インターフェイス仕様がラインナップされています。他もThunderboltやUSB3.0、また古い規格のLTOドライブではパラレルタイプのSCSIインターフェイスを採用した製品もあります。

ドライブ値段の目安 LTO5シングルドライブ 約30万、LTO6同 約40万強、LTO7同 約70万越〜
高価なデバイスですが相場より安く買う方法はあります。(後述)

☆Express SAS ホストアダプタ
PCIバスからSAS接続を行うのに必要な拡張カードです。用途に応じて内外別やポートチャンネルの数が異なる製品がラインナップされています。LTOドライブの用途ではデータレートが6GB/sあれば、ポート数が最低限のホストカードでOKです。必ず外部ポート接続タイプの物を選んでください。
価格目安 約2〜6万円 メーカーにより差があります。

当方は定評のATTO社 H644を選びました。

製品サイト:http://www.servants.co.jp/product/adaptor/sassata-adaptor/276/
https://www.atto.com/products/adapters
ATTO_H644.jpg

☆SASケーブル
ドライブとmacの設置関係で必要な長さの物を用意します。SASのコネクタ形状には標準SASとMini SASタイプがあります。ホストアダプタ、ドライブ双方の接続端子と合致しているケーブルを買い求めて下さい。ドライブにSASケーブルが1本付属しているメーカーもあります。

当方はAmazonで数千円の物を購入しました。

製品サイト:https://www.amazon.co.jp/エスエージェー-外付け-miniSAS-ケーブル-1m/dp/B00UJ4D08G/ref=sr_1_35?s=computers&ie=UTF8&qid=1505618054&sr=1-35
sas_cavle.JPG

価格目安  数千円〜数万円

☆ストレージ
遅いストレージではバックアップ、書き戻しに要する時間が増えてしまいます。内蔵、外部タイプを問わず特別な装置は必要ありませんが、RAIDボリュームを組んで、ドライブ転送速度(LTO5なら8GB/分)を上回るHDD/SSDの使用が望ましいです。また、少なくとも使用規格のカートリッジよりは大きなボリューム領域を確保して下さい。


☆LTOカートリッジ
メーカーは国産、米国製など色々。中にはWORMタイプ(上書き消去不可)やバーコード付きの製品がありますが、通常はUltriumタイプを買い求めてください。新品ドライブには、純正品が1巻付属していることが多いです。

値段は銘柄によりますが、LTO5用で約4千円〜7千円/巻。これも相場より安く買う方法はあります。(後述)
lto_tape.JPG

☆クリーニング用LTOカートリッジ
使用機会は少ないですか、ヘッドの目詰まり時や定期クリーニングに必要になります。なお、クリーニングカートリッジは全世代規格共通で使用出来ます。使い方はドライブへカートリッジへ挿入すると自動でクリーニング動作を行い、終わると排出されます。50回目の使用に達した場合は新品に交換します。
c_tape.JPG

☆ドライブメーカー配布のLTFSドライバ
メーカー各社から提供されています。無償でダウンロード出来る場合が多いですが、提供先によっては有償だったり、ユーザー登録を済ませないと入手出来ないメーカーがあります。

TANDBERG DATA社製ドライブのダウンロード先(OS別の各ドライバと日本語ユーザガイドがあります。):
http://www.tandbergdata.com/jp/index.cfm/solutions/ltfs-for-archive/ltfs-downloads-for-lto-56/

☆操作用ツール
ファインダーから、カートリッジへの書込み・読み出しを行うのに必要なアプリケーションツールです。
Rapid Copyはアップルストアから安価で入手出来ます。日本製の汎用ツールなのでテープ装置の読み書きの他、HDD間のコピーツールとしても便利です。

L'espace Vision Rapid Copy ver.1.2.5 APPストアで税込2,300円(2017.9現在)
製品サイト:https://itunes.apple.com/jp/app/rapidcopy/id975974524?mt=12

L'espace Vision LTFS Quick Tools(無償)
ダウンロード先:http://www.lespace.co.jp/file_bl/rapidcopy/rapidcopy.html
ツール.jpg
posted by tera-pro管理人 at 16:21| Comment(0) | TrackBack(0) | LTOテープドライブの 使い方

LTOテープドライブの使い方1 

ーはじめにー


データの保管・格納にはDVD-RやHDDの利用が一般的ですが、テープドライブ装置を、ご存知でしょうか。テープドライブは専用カートリッジメディアにデータを書き込みを行うもので、GB、TB単位の大きなファイルのバックアップ用途には最強のストレージデバイスです。

映像制作においては、ファイルベース機材で記録されたファイル素材はもとより、過去のビデオテープ素材のアーカイブにおける手段として中でもLTOと呼ばれるテープ装置が注目されてます。今では、メーカー各社のVTRデッキも、その保守サービスが殆ど終了しています。

LTOのテープドライブによる保存システムは大きなプロダクションやTV局で、ビデオテープに変わる保存手段として相次いで導入が続いていますが、一般個人や小規模な企業では、殆どがHDDで何とか保管を継続しているのが実情かと思います。

最小規模のテープドライブ装置の例。基本、ドライブとホストバスアダプタで構築できます。
接続.jpg

HDDは、いつか必ず故障する宿命を持ち合わせています。例え冗長化に優れたスレージを構築したとしても、それ以外の電源部や内部回路の故障リスクも有りえますので、やはり、長い保存期間には向きません。そうでなくとも、うっかり上書きで大事なデータを消失した経験をお持ちの方も大勢、いらっしゃるのではないでしょうか。各種Rメディアについても、経年による劣化差もあって信頼性面で心元ありません。テープ装置があれば、このような事故、不具合もほぼ回避することが可能です。

テープドライブ装置は、以前であれば、コマンドや専門的なバックアップソフトによる操作が必要でしたが、2010年にLTFSファイルシステムが利用出来るようになり、運用面でのハードルが大きく下がりました。
ここでは、当方のmac OS環境(OSX10.10)で最小限的な装置での使用例を元に、その活用方法をまとめました。

ー目次ー

    1、LTOテープドライブシステムの特長
    2、システム導入に最低必要な物について
    3、導入編
    4、基本操作
    5、LTOテープドライブ使用での注意点
    6、LTO機材を安く揃えるには


お断り・・・この記事については、当方が個人レベルで行った経験を元に書いたものです。個々の方へのアドバイスや導入相談等につきましては、専門家ではございませんのでサポートは致しかねます。閲覧される方の、自身の責任において、ご参考下さい。


1、LTOテープドライブシステムの特長


テープドライブには過去、様々な規格が存在しましたが、現在、スタンダードとなって普及しているのが、LTO (リニア テープ オープン)規格で、HP、IBM、Quamtumほか、多数のメーカーより共通規格のドライブ、カートリッジメディアが販売されています。

LTOには2017年現在、更にLTO1〜7までの世代規格があります。これまで、およそ3年ごとに拡張規格が追加され続け、記録密度の向上が図られています。最新規格であるLTO7では非圧縮モードでの記録時、カートリッジ1巻に6TBものデータを保存出来ます。また、ドライブ上では過去3世代において、新旧カートリッジの互換が確保されています。
出典:ウィキペディアよりhttps://ja.wikipedia.org/wiki/Linear_Tape-Open
容量図.jpg

☆簡単操作と広い互換性
多くのメーカーから統一規格製品のドライブ、カートリッジが市販されており、将来にわたって供給面での心配がありません。
中でも※LTFS(Linear Tape File System)フォーマットで記録されたLTOカートリッジでは、コピー&ペーストによる書き込み、書き戻しの簡単操作、またMacやwindows等のOS環境や、装置メーカーに関係なくデータ交換が可能です。
※LTO5世代以降の装置が必要です。

☆保管スペースに場所を取らない
カートリッジの大きさはわずか10cm四方。記録容量に対して大変コンパクトで持ち運びがしやすく、保管に電気コストも要しません。分散保管することで、災害リスクに対してデータを守ることが容易になります。また、上位規格ドライブとの3世代間までの互換機能により、将来、大容量カートリッジへデータを移し替えれば、さらに小スペース化を図れます。

☆長期保管での信頼性
磁気テープ自体、50年以上の歴史があり、LTOカートリッジでは適切な保管環境を整えれば20〜30年は大丈夫とされています。またカートリッジ内部には電子部品がないので、突然の故障によって、大事なデータを失うようなリスクがありません。HDDやSSDベースのストレージサーバーのみによる長期保管では、装置内部の基板や電源部、その他に修理、交換部品入手が不能な事態が起きれば、データの取り出しが不可能になります。

☆データの書き込み・読み出し速度が速い
実使用でもほぼ、規格上限スペックでのデータ転送を実現します。LTO5では非圧縮時140MB/秒。2017年現在で最新規格のLTO7では同300MB/秒。

☆容量対コストが安い
大容量HDDに比べても、容量あたりのコストについては割安です。

☆セキュリティ機能
標準機能でカートリッジ毎にパスワードを設定し、データを暗号化して記録することが出来ます。
posted by tera-pro管理人 at 15:32| Comment(0) | TrackBack(0) | LTOテープドライブの 使い方